百のぼんやり雑記帳

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ヴィンテージの指輪

 この前、生まれて初めて海外ヴィンテージのジュエリーを買いました。通信販売で。詳しくは書かないけれども、ガーネットの指輪! えへへー。

 当世風のものだと逆にあまり見ないタイプのデザインに一目惚れで、でも「海外のヴィンテージ」というところに迷って、迷って、迷って、最終的に注文した。

 ユーズド品は世に数あれど、その中でもジュエリーは直接肌に触れる(ことが圧倒的に多い)類のものだ。通信販売ということもあり不安がないというわけではなかったけれど、実際買ってみて印象が変わった。

 ヴィンテージのジュエリー、いいかも!

 きちんと丁寧なメンテナンスを行うというお店から買ったため、品質は問題なかった。単純にデザインが好みのものを買えた満足感もある。けれど、私にとっての最大の収穫というと、それは……「最初から経年変化や使用傷があるの、いい」!

 自分でも不思議に思うけれども、私は「傷がついていない素晴らしいものに最初の傷をつけてしまう」ということにひどく恐怖を覚えるタイプだ。素敵なジュエリー類を買っても、一度身に着けて外に出るまでに少し時間がかかる。それが気に入ったものであればあるほど不安が大きくなる。変形させたらどうしよう……目立つ傷をつけちゃったらどうしよう……石が欠けちゃったらどうしよう……。

 好きなものや気に入ったものは何としてでも自分の手元に置きたい。だが、実際手に入れても、他でもない自分の手で最初に何か価値を大きく損ないうる瑕疵をもたらしてしまうことを異常に恐れていて、それゆえに「ジュエリー類は身に着けてこそ本分を全うするものだよね」とは思いつつも何となく最初の数回は身に着けることすら躊躇してしまう。

 そういう私にとって、最初の傷をもたらす恐怖が以前のオーナーによってほとんどクリアされているユーズドジュエリー(とりわけ、経年変化も味わいとして無理に新品仕上げを行わなくなるレベルのヴィンテージ)は、精神衛生の面でとても相性がよかったわけだ。

 何でこんな簡単なことにも気づかなかったんだろうね、自分……。

 買った指輪は石に肉眼でもやや目立つ磨耗があるもので、私はもちろんあらかじめその事実を承知の上で購入した。実際届いたものを指にはめてみたら、大切かつ身近に使われてきたような風合いに心がほっこりしたので、これから私も身近に大切にしよう、と強く思ったのでありました。

 ヴィンテージのジュエリー、うん、すごくいいかもしれない……。