百のぼんやり雑記帳

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2022年買ったSwitch用ゲームメモ

 私にとっての2022年は上半期の時点でもうゲーム生活が大充実であった年であり、今回も振り返りのメモをば。ぼんやりTwitterを見る時間を減らせばその時間でゲームができる! ……当たり前である。

 クリアしたものに関してはちょっとした紹介と感想も。

 私はSwitch Liteしか所持していないため、すべてSwitch Liteすなわち携帯モードでのプレイです。

 

 

 

クリアしたゲーム

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド

 オープンワールド*1ゲームの名作にして傑作。私にとっては『ゼルダの伝説』シリーズの初プレイ作品。

 物語の舞台はハイラル王国。100年前に国を滅ぼし王女ゼルダによって抑え込まれた厄災ガノンなる存在が復活しかけており、主人公リンクは完全な封印のために世界を巡ることとなる。

 作品の魅力を挙げるならば、何と言っても高い自由度。リンクは驚異的な身体能力を持ち、多くの壁や崖は素手でよじ登れてしまうのだが、縦方向に動ける範囲の広さによる「何でもできそう」感には目を見張るものがある。謎解き要素もただひとつの“正答”に縛られるということがなく、そこそこ奇妙と思われる解法でも(ゲームの対応できる範囲なら)何とかなってしまう。敵となる魔物の種類はかなり控えめで戦闘が単調になりやすいものの、探索と試行錯誤の楽しさはその欠点を補って余りある作品。

 世界そのものやキャラクターたちも魅力的。トゥーン感とリアル感がなめらかに溶け合った世界がすばらしい(リンクの登攀能力はリアル感重視の作品だとしたら突っ込みどころにしかならなかっただろうと思う)。光の表現が美しいハイラルは絵になる場所や瞬間も数多く、ずっと旅していたくなるような、あるいは、ふとしたときにまた戻ってきたくなるような、ひとつの世界としての抗いがたい魅力に溢れている。

 名作・傑作の評価を広く得たのもむべなることと思わずにはいられない、輝かしい完成度を誇るゲーム。私はもっと早くに遊んでおけばといたく後悔した。

 2023年5月12日には続編となる『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』も発売予定。

 

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ゼルダ無双 厄災の黙示録』

 任天堂の『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』(以下「BotW」)とコーエーテクモのアクション作品である無双シリーズ*2とのコラボレーション作品であり、BotW本編で言うところの「100年前」時代を描いたスピンオフ作品。公式ページの紹介にもあるようにスピンオフ作品(=派生作品)であり、完全な前日譚作品でないことには留意する必要がある。

 派手に敵を蹴散らす無双シリーズの戦闘はBotW本編およびDLCで明らかになっているリンクや英傑たちの設定と非常に相性がよい。無双フォーマットとでもいうべき戦闘方法が適用されているということを差し引いても、BotW本編ではNPCであったキャラクターをプレイヤーの手で動かせるのは嬉しいところ。滅んでいないハイラル王国のありようを垣間見ることができるのも魅力(地形等は「100年間で変わらなさ過ぎる」という突っ込みも出るかもしれないが)。シーカーアイテム、ロッド、料理、コログ探しの要素なども形を変えつつ含んでおり、「BotW本編でやれたことをとにかくたくさん詰め込んでやろう!」とでもいうような愛と情熱を端々に感じる。

 ただ、プレイの快適性という点では今一歩という印象。SwitchそのもののスペックのせいかはたまたSwitch Liteでのプレイのせいか、ややかくつく場面が目立つ。地形やオブジェクトは細やかに再現されているのだが、再現度が高すぎてやや細かく、急いで移動していると操作キャラが引っかかりやすい。Rスティック押し込みで行える強敵への「注目」は一長一短で、大型の敵とは相性が悪く(これはBotW本編でもそうだったが著しく悪化している)、マップと敵と操作キャラの立ち位置の組み合わせによっては思ったように攻撃できなくなることもしばしば。

 物語はスピンオフならではというべき要素が強い。人によって好みは分かれるかもしれないが、熱くドラマティックな展開が続き、BotW本編とDLCに留まらないキャラクターの魅力を引き出している。

 BotWは本編だけで綺麗にまとまっている作品で、本作は遊んでもよいし遊ばなくてもよい自由度を持つ。完全なプラスアルファ要素として楽しめる作品。

 

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『ENDER LILIES: Quietus of the Knights』

 繊細な描き込みが美しい、ダークファンタジーの2D探索アドベンチャー

 特筆すべきはストレス要素の大胆な排除。体力回復地点であるレストポイント同士を結ぶファストトラベルは早い段階で使用可能になり、デメリットなく最後に休憩したレストポイントに戻る機能まで使える。ゲームの難易度自体は全体的にやや高く、何度も倒れるのがごく自然であるような設定ですらあるが、挑戦を繰り返すことへの苦痛を感じにくいつくりになっている。

 世界設定とゲームシステムのすり合わせに関しては洗練の余地がある印象。

 主人公は戦闘能力を持たない少女であり、テキスト等でことあるごとに弱々しさを強調される反面、プレイヤーから見れば尋常ならざる身体能力を誇る。疲れる素振りすら見せず走り続け、ヘッドスライディングによる高性能の回避を行い、手が届けば崖をよじ登りすらする。ヴィジュアルやテキストでの印象と実情のずれは、明るくトゥーン的なRPGであればともかく、儚い雰囲気を重視しているらしいダークファンタジーにしては度を越してギャグ的に映る。もっとも、ギャグ的という話をするならば、「穢者」と書いて「けもの」と読む設定*3の時点で言及は避けられないけれども……。

 また、デメリットなしにレストポイントへ戻れる機能などは、親切でこそあるものの「何故そうできるのか」の物語・世界設定面での説明づけが薄い*4。無機質な便利さは妙に“画面のこちら側”を意識させ、世界への没入感を著しく削いでしまっている。

 作品としての完成度そのものは全体的に高い。しかしながら、私にとっては「良作だが良作でしかない」という作品。あともう数歩踏み込めていたら傑作だったかもしれない。

 

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『Hidden Through Time』

 かわいい見た目のもの探し系ゲーム。有料DLCがいくつか存在するが、今回は最初から含まれているストーリーモードのみのプレイ。

 探す対象には多少のヒントがある(日本語対応で、地味にネタを織り込んだ丁寧なローカライズがなされている)。画面内を見て探すだけでなく「建物をタップしてその内部を見る」などの操作が要求される場合があり、探すべき対象の一部しか画面上には見えていない、ということもある。難易度自体はさほど高くない。

 ストーリーモードという名前でこそあるが、古い時代から徐々に下ってくるスタイルで、物語的な要素は薄い。時代を経てくる形式だとラストは現代にまで来そうなもので、しかし実のところそうでもないという不思議な中途半端さがある。DLCも買ってね、ということなのかもしれない。

 

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『ネコでいっぱいのビル』

 もの探しならぬ猫探しゲーム。プレイヤーがなすべきことはシンプルで、部屋の中に隠れた猫たちを見つけていけばよい。1時間程度あれば十分クリアまで行ける小さな作品。

 隠れている猫たちはかなり数が多く、まさしく「ネコでいっぱいのビル」。よく目立つ場所にいる子もいれば、調べないと見えない場所に隠れている子もいる。かなり小さく半ば背景と同化してしまっているような子もいるのだが、そういう子を探したいときにはXボタンでのズームが役に立つ。

 ゲーム全体を通して、猫というおおいなる存在に捧げる開発チームの並々ならぬ愛が窺える作品。開発チームは猫の保護や支援に関する活動についても発信しているとのこと。「猫が大好き!」という方はもちろん、「好きだけどそこまで情熱を捧げてるわけじゃないかな」という方でも、購入してプレイすれば世界に生きる猫たちへの間接的な支援に繋がることだろう。

 

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『Moncage -箱庭ノ夢-』

 目の錯覚を利用したパズルアドベンチャー。日本語にも対応しており、設定から変更可能。角度合わせのパズルと言葉で語られないストーリーは、私がクリア済みの作品で言うと『Gorogoa』にも若干似た要素を持つ印象を受ける。

 パズルはノーヒントだとやや難しい部類(物語の展開を持つパズルのため一つ一つの細かい過程を飛ばせず、「ここを使うであろうことは分かるんだけどそこまでにどうすればいいのか……」が起こりやすい)。ただ、時間経過で使用できるようになるヒント機能が非常に親切。ヒント機能は段階的であり、最終的には映像で手順を教えてくれるので、絶対にヒントを用いないという信条を持っているのでもなければ必ずクリアまで辿り着ける。

 所要時間は数時間程度。心の余裕があるときにのんびり遊びたい作品。

 

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スプラトゥーン2

 インクを塗り合った範囲を競うバトルが特徴的な『スプラトゥーン』シリーズの第2作。インターネットを用いた対戦要素がメインコンテンツだが、私は対戦がとてもこわいので、ヒーローモード(1人用モード)および有料DLC『オクト・エキスパンション』のみのプレイ。

 ヒーローモードの主人公は、ヒト形態とイカ形態を自由に行き来できる種族・インクリングの若者。若者でにぎわう街ハイカラスクエアにやって来たばかりだったが、おっとりと謎めいた美女・ホタルに見出され、彼女が属する「New! カラストンビ部隊」の隊員4号に任命されてしまう。ホタル曰く、街に電気を供給してくれる存在オオデンチナマズが姿を消したのは地下に住まうオクタリアンと呼ばれる者たちの仕業であり、4号はオオデンチナマズを救出しに向かう……という流れ。ヒーローモード内専用ではあるが、各系統の基本的なブキに一通り触れることができ、軽い物語要素つきのチュートリアルともいえるかもしれない。

 DLC『オクト・エキスパンション』では、ヒーローモードでの敵対者であったオクタリアンの一員、被験者No.10008――通称「8号」が主人公。地上へ脱出するため地下鉄・深海メトロに乗り込み、ステージに当たる各駅を通過し、約束の地への移動に必要なのだという4つの「アレ」なるものを集めていく。DLCであるがゆえか、各ステージの難易度自体はヒーローモードより上昇。とはいえ、有能なNPCの実力を裏づける意味合いも持たせた驚くべき救済措置(頼るかどうかは任意)が存在しており、DLC内に限っては「プレイヤーの技量不足でクリア必須ステージを通過できないがために物語を最後まで見届けることができない」という事態にはなりえない。演出面はDLCで大幅に強化され、映画めいた映像構成の美しさとゲームとしての展開の熱さが気分を盛り上げてくれる。

 シューティング系のゲームで撃ち出すものとしてインクを採った革新的なシステム部分だけでなく、さらりと語られる世界の情報も非常に魅力的。トゥーン風かつ彩度の高い明るく鮮烈なヴィジュアルとは裏腹に、さりげなくえげつない背景を持っている世界だったりする。ヒーローモードの約100年前にはインクリングとオクタリアンが生活域を奪い合う大規模な争いも起こっていたらしく、見た目以上の設定の厚みを窺わせる。

 また、ヒーローモード・DLCの両方に言えることとして、音楽が! すっごいかっこいい!!

 DLCを含めるとシングルプレイ要素だけでもかなり満足度の高い作品。インターネット対戦の実情がいかなものであるかはさておき、シングル要素でこれなら対戦はさぞ面白いだろう、という明るい期待を抱かせてくれる。

 

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プレイ中のゲーム

『A Good Snowman is Hard to Build』
火吹山の魔法使い
ドラゴンズドグマ:ダークアリズン』
『Cult of the Lamb』
『Dicey Dungeons』

 

まだ起動していないゲーム

『Bug Fables ~ムシたちとえいえんの若木~』
『Blasphemous』
『Inscryption』
『グノーシア』

 

 

 

 

 

*1:一般的に本作は「オープンワールド作品」と認識されているようだが、開発者によるとコンセプトは「オープンエアー」らしいため、ここでは「オープンワールド系」と表現することにする

*2:ここでは『真・三國無双』シリーズや『戦国無双』シリーズ等の総称として用いる

*3:「穢」に「け」の音訓はない。少なくとも私の手持ちの『新漢語林 第二版』では

*4:これは単純に「何も犠牲にすることなくレストポイントに戻れるのなら、道中もその移動法を使って次のレストポイントを探せばいいのでは?」と思ってしまう。逃げること特化で既知の場所へ移動してその後休んだためプレイヤーにはペナルティなしに見えているということだろうか?